マンションオプションの納品パターン
マンションオプションってインテリアオプション会で購入しますと、ろくな説明も無いまま
引き渡し前に一斉に納品(工事)されます。
よって購入者さんは納品される前の状態や工事のポイントも分からないまま納品されてしまう訳です。
中には本当は立ち会ってみたい方もいらっしゃると思うので簡単に納品パターンをご紹介したいと思います。
あくまでも一般的なパターンをご紹介しますので全ての納品が100%当てはまる事はありませんので
一般論として受け止めてください。
オーダーカーテン編
オーダーカーテンや共生地を使用したプレーンシェードなどオプション会で購入します。
概ね謳い文句として縫製費用込の定価より何%引きとかで販売していると思います。
この縫製費込の「定価」がまずポイントになります。
皆さんは恐らく疑問に思わないと思いますが通常は生地メーカーさんの縫製費込の「価格表」がありますので
それを基に定価から何%引きと謳います。
概ねどこのオプション会でも同じように行っていると思います。
え!、何が疑問ですって?
本当に生地メーカーさんの純正縫製か?って事です。
皆さんはメーカーさんから届いたと思われる箱から取り出す所を見てませんよね?
はい、予想通りです。
概ねオプション会のカーテン納入末端業者さんは利益確保のために生地のみメーカーさんから仕入れて
縫製は自分達で行います。
何故か?って、それはメーカーさんの縫製費が高いからですよ。
また柄ものの生地の場合には柄リピートと言ってパターンがあります。
綺麗に縫製しようと思うと余分な生地取りがでます。(いわゆる無駄分です)
そうすると生地代も余計にかかるので自分達で最低の要尺計算をして生地も発注します。
要するにメーカーさんが要尺計算した生地に純正の縫製費用の定価より販売価格を積算している
のにも関わらず、お客様の居ない所で納品するのを良い事に自分達で縫製している訳です。
これが儲かるシステムなんです。
末端の業者さんは沢山のマージンを取られるので利益の残す最終手段なんです。
どうせ高い価格で購入するなら私はメーカー縫製のできるカーテンショップで購入しますよ。
だって仕上がりは綺麗ですからね。
エコカラットはタイルの割付で仕上がりが変わります
インテリアオプション会でエコカラット施工を購入しますとエコカラットの種類と施工箇所だけの
打ち合わせで終了してしまいます。
はい、後は貼る職人の気持ちひとつで施工は決められます。
皆さん、貼るエコカラットの種類が決まれば同じと思っていらっしゃいますか?
間違いではありませんが正解でもありません。
遠巻きにみれば同じかもしれませんが実は見栄えは結構違います。
概ねオプション会の納品パターンは同じで、朝一番にゼネコンさんが鍵をフルオープンさせます。
その後に仕切るオプション業者さんが末端の職人さんへ伝票を渡し施工させます。
当然ですが沢山の納品がありますので監督さんは付きません。
はい、ご想像の通り部屋内には沢山の職人達だけで監理する人はだれも居ません。
という事は、職人の「やりたいように」なる訳です。
貴方が職人ならどうしますか?
1、早く仕上がるように施工する。2、材料費を少なくできるように工夫する。
いわゆる1はエコカラットの場合、加工する面を少なくしたりする訳です。そうするとタイル目地の通りが
不自然になったりしますので見栄えが悪くなります。
また2の場合も似ていて余った材料の使い回しをしますのでタイルの割付が悪くなります。
これを後から気づいても遅いのです。
言い訳として多いのが打ち合わせ時に貼り方の指定を頂かなかったので、職人任せになったと。
よって貼り直しはできない。
やはりエコカラットも引き渡し後の工事で監理するスタッフがいるショップや
タイル割の説明がキッチリできるショップで購入される事をお勧めします。
フロアコーティングって塗るだけでしょ?
フロアコーティングの一番の肝はコーティング剤の種類です。
概ねマンションオプション会の指定コーティング剤は「水性ウレタン」が主流です。
実はこれコーティングと称していますが立派な「ワックス」です。
援護できるとすれば「高級な」ワックスですね、概ね半年から1年くらいは持続するかもしれません。
でも所詮、水溶性なので磨滅も早いですし水拭きでも徐々に剥がれてしまいます。
長期的に持続できるのは油性塗料を使用したUVコーティングかシリコンコーティングがお勧めです。
では何故オプション会では油性塗料のコーティングを施工しないのでしょうか。
主な理由は2つあります。
1つは、施工性です。
水性コーティングは施工が簡単で下地は掃除機掛けの後に簡易的な水拭き程度、あとはワックスを2度塗るだけです。
水溶性なので見切り材や巾木などに養生はしません。
はみ出したところは拭けば取れます。
はい、これだけです。
慣れた職人なら2人1チームで一日20件くらいは施工できます。
油性塗料は、まず塗料が高価です。(特にUVコーティング剤は)
まぁ材料はさておき施工ですが塗る前の下地が全然違います。
水性と同じ下地状態で施工しますと滅茶苦茶仕上がりが悪くなります。(はじきなど)
既存フローリングにワックスがある場合は当然剥離作業を行いますが仕上げには薬品洗浄を行まして
表面の「脱脂」をします。
沢山の職人さんが出入りしていますので床面には沢山の「油」が染み込んでます。
この油がコーティングには大敵なので「脱脂」する訳です。
あと油性塗料は油性マジックと同じなのではみ出ると簡単に取れませんので見切り材や巾木には
マスキングテープで養生を行います。
塗る前の作業でこのように大きな違いがあります。
最終工程まで行くと時間が掛かり過ぎて沢山一斉に施工するオプション会には向かない訳なんです。
できれば引き渡し後に油性塗料のコーティングを施工したいですね。